近年、ゲリラ豪雨や線状降水帯による浸水被害が各地で増えています。シャッターがあれば安心と思われがちですが、実はシャッターは水を完全に防ぐ設備ではありません。隙間から水が入り込み、ガレージの車や店舗の在庫、設備が浸水被害を受けることがあります。
本記事では、シャッターと水の関係、浸水しやすい箇所、今すぐできる対策から本格的な止水対策、浸水後の対応までを解説します。
シャッターは水を完全には防げない
シャッターは、風・飛来物・防犯には有効ですが、構造上、下部の座板と床の隙間や、スラットの合わせ目、ガイドレール周辺などから水が入り込みます。とくに冠水して外の水位が上がると、水圧でこれらの隙間から浸水が進みます。「シャッターを閉めれば水は入らない」という過信は禁物で、浸水リスクのある立地では別途の止水対策が必要です。
浸水しやすい箇所と被害
| 浸水しやすい箇所 | 被害の例 |
|---|---|
| 下部(座板と床の隙間) | 床面から水が流れ込み、車・在庫が浸水 |
| ガイドレール・壁際 | レール沿い・壁の取り合いから侵入 |
| スラットの合わせ目 | 水位が高いと合わせ目からしみ込む |
下部の隙間は、座板の水切りゴムが劣化しているとさらに広がります。日頃の座板メンテナンスも浸水対策の一部です。関連記事「シャッター下部の隙間対策|座板・水切りの交換と調整」もご覧ください。
今すぐできる浸水・豪雨対策
① 座板・隙間のメンテナンス
座板の水切りゴムの劣化や隙間を補修しておくと、少量の雨の吹き込みを軽減できます。
② 土のう・水のう・簡易止水
豪雨が予想されるときは、シャッターの外側下部に土のうや水のう(水を入れた袋)を並べると、浸水を遅らせられます。市販の簡易止水シートも有効です。
③ 排水経路の確保
周辺の排水溝・グレーチングの詰まりを取り除き、水がたまりにくいようにしておきます。
④ 大切なものを高い位置へ
浸水が予想される場合、車の移動や在庫・電源設備を高い位置に上げるなど、被害を減らす行動も重要です。
本格的な止水対策(止水板・防水建材)
浸水リスクが高い立地では、恒久的な止水対策も検討しましょう。
- 止水板(開口部にはめ込む板)を設置する
- 止水性能の高いシャッター・防水建材を導入する
- 出入口のかさ上げや、排水ポンプの設置を検討する
費用は、開口の大きさや対策の方法によって大きく変わります。止水板などの本格的な対策は、現地を確認したうえでのお見積もりになります。なお、浸水対策の基本となる座板については、当社では江東区で工場入口の手動シャッターの座板を交換した施工事例があり、このときの費用は84,920円でした。
浸水後の対応と保険
浸水してしまった場合は、次の対応が重要です。
- 水が引いたら、シャッター・レール・電動部を十分に乾燥させる
- 泥や砂を洗い流し、可動部を清掃・点検する
- サビや電装部の不具合が疑われる場合は業者に点検を依頼する
- 被害状況を写真で記録し、加入保険の水災補償の対象か確認する
浸水後のNG行為
- 水に浸かった電動シャッターを乾燥・点検せず通電・操作する(漏電・故障の恐れ)
- 泥を放置してサビ・固着を進行させる
※水害は、加入している保険の水災補償の対象になる場合があります。補償内容は契約により異なります。関連記事「シャッターと火災保険について」もご覧ください。
まとめ
シャッターは水を完全には防げないため、浸水リスクのある立地では別途の止水対策が欠かせません。日頃の座板メンテナンスに加え、豪雨時は土のう・簡易止水・排水確保で被害を軽減し、リスクが高い場合は止水板や止水性能の高い設備の導入を検討しましょう。浸水後は乾燥・清掃・点検を行い、保険の対象かも確認してください。
シャッターの修理・点検・交換のご相談は当社にお任せください。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に対応しています。現地調査・お見積もりは無料です。まずはお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。
付録:本記事で使用した専門用語一覧
| 用語 | 解説 |
|---|---|
| 止水板 | 開口部にはめ込み、浸水を防ぐための板状の設備。 |
| 座板(水切り) | シャッターカーテン最下部の板。床との隙間を塞ぎ、防水・防虫の役割を担う。 |
| 水のう | 水を入れた袋。土のうの代わりに簡易的な止水に使う。 |
| ガイドレール | シャッター両端の縦のレール。壁際は浸水経路になりやすい。 |
| 水災補償 | 火災保険などで、水害による損害を補償する部分。 |
| グレーチング | 側溝などの上に設置する金属製の格子状のふた。排水の要。 |