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費用・比較 約6分で読めます

シャッターの法定耐用年数は?国税庁の区分と減価償却の考え方

耐用年数表に「シャッター」の項目はない点に注意

シャッターの法定耐用年数は?国税庁の区分と減価償却の考え方

店舗や倉庫、事務所のシャッターを新しくしたり、大きな修理をしたりしたとき、「シャッターの耐用年数は何年で減価償却するのか」「修理費はそのまま経費にできるのか」と迷う方は少なくありません。税金の計算に使う「法定耐用年数」は、国税庁が示す耐用年数表に基づいて決まります。

ただし、耐用年数表には「シャッター」という名前の項目はありません。この記事では、国税庁の耐用年数表や通達で確認できる内容をもとに、シャッターに関係しそうな区分と、修理・交換費用を処理するときの基本的な考え方を整理します。最終的な判断は、顧問の税理士や税務署に確認してください。

法定耐用年数とは?実際の寿命との違い

法定耐用年数は、建物や設備などの取得にかかった費用を、何年かけて経費にしていくか(減価償却)を計算するために、税法で定められた年数です。「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表で、資産の種類・構造・用途ごとに決められています。

これは「その年数で壊れる」「その年数で交換しなければならない」という意味ではありません。実際にシャッターをどのくらい使えるかは、使用頻度や設置環境、メンテナンスの状況によって変わります。実際の寿命の考え方については、関連記事「シャッターの耐用年数は何年?」で解説しています。

耐用年数表に「シャッター」という項目はない

耐用年数表で、建物に付属する設備は「建物附属設備」として、建物本体とは別に区分されています。主な区分と年数は次のとおりです(シャッターに関係しそうなものを中心に抜粋)。

構造又は用途細目耐用年数
電気設備(照明設備を含む)その他のもの15年
消火、排煙又は災害報知設備及び格納式避難設備-8年
エヤーカーテン又はドアー自動開閉設備-12年
アーケード又は日よけ設備主として金属製のもの15年
可動間仕切り簡易なもの/その他のもの3年/15年
前掲のもの以外のもの及び前掲の区分によらないもの主として金属製のもの18年
前掲のもの以外のもの及び前掲の区分によらないものその他のもの10年

このように、表の中に「シャッター」と名指しされた区分はなく、国税庁の耐用年数の取扱通達の建物附属設備の節にも、シャッターを名指しした項目は見当たりません。そのため、シャッターをどの区分で扱うかは、設置のされ方や設備の内容を見て判断することになります。

シャッターに関係しそうな区分と考え方

建物と一体のものとして扱う考え方

シャッターを建物の一部と考え、建物の耐用年数を使うという考え方があります(後述のとおり、国税庁の通達ではドアー自体は建物に含まれるとされています)。建物の耐用年数は構造と用途で決まっており、たとえば国税庁の表では、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造の店舗は39年、工場・倉庫は38年、木造の店舗は22年とされています。

電動シャッターの開閉機と「ドアー自動開閉設備」

建物附属設備には「エヤーカーテン又はドアー自動開閉設備」(12年)という区分があります。国税庁の取扱通達(2-2-5)では、ここでいう「ドアー自動開閉設備」は電動機や駆動装置などの附属機器を指し、ドアー自動開閉機に直結するドアー自体は建物に含まれると説明されています。電動シャッターの開閉機(モーターなどの駆動装置)を考えるうえで参考になる考え方ですが、シャッターに同じ扱いを当てはめてよいかは個別に確認が必要です。

手動シャッターの場合

手動シャッターには開閉機のような駆動装置がありません。建物と一体のものとして扱うのか、建物附属設備の「前掲のもの以外のもの」(主として金属製なら18年)として扱うのかなど、取り付けた時期や工事の内容によって考え方が分かれます。

いずれの場合も、どの区分を使うかで毎年の経費の額が変わります。後付けや交換をした場合は、見積書や請求書を用意したうえで、税理士や税務署に相談するのが確実です。

修理・交換の費用は修繕費?資本的支出?

シャッターの修理や部品交換にかかった費用は、その年の経費にできる「修繕費」になる場合と、資産として減価償却する「資本的支出」になる場合があります。国税庁のタックスアンサー(No.5402、法人税)では、次のような判定の目安が示されています。

  • 名目(「修理費」「改良費」など)ではなく、実質で判定する
  • 一つの修理・改良などの金額が20万円未満の場合や、おおむね3年以内の周期で行われることが明らかな場合は、修繕費にできる
  • 修繕費か資本的支出かはっきりしない場合、金額が60万円未満、または前期末の取得価額のおおむね10%以下であれば修繕費にできる
  • 部品を通常より高品質・高性能なものに取り替えた場合、通常の取替えにかかる金額を超える部分は原則として資本的支出になる
  • 災害で被害を受けた資産を元の状態に戻すための費用は修繕費とされる

当社の施工事例では、重量シャッターの開閉器交換で660,000円(事例049)、店舗入口の重量シャッターを新品に取り替えた工事で2,000,000円(事例059)でした。このように工事の内容によって金額の幅が大きいため、上の目安のどれに当てはまるかを工事ごとに確認することが大切です。

減価償却の方法と少額の資産の扱い

国税庁のタックスアンサー(No.2100、所得税)で確認できる基本は次のとおりです。

  • 建物附属設備と構築物は、平成28年4月1日以後に取得したものは定額法で償却する
  • 取得価額が10万円未満のもの(または使用可能期間が1年未満のもの)は、その年に全額を必要経費にできる
  • 10万円以上20万円未満のものは、一定の要件のもとで3年間で3分の1ずつ必要経費にできる
  • 青色申告者は、一定の要件を満たせば、取得価額10万円以上40万円未満の資産を年300万円までその年に全額必要経費にできる特例がある(適用期間あり)

法人の場合や、制度の改正があった場合は扱いが異なることがあるため、申告の年の最新情報を確認してください。

見積書・請求書で整理しておきたいこと

税務上の判断をスムーズにするために、工事の段階で次の点を整理しておくと役立ちます。

  • 工事の内容(修理なのか、部品交換なのか、シャッター全体の取り替えなのか)
  • 内訳(開閉機、スラット、ガイドレールなど部材ごとの金額と工事費)
  • 工事のきっかけ(故障、台風などの災害、性能向上のための交換など)
  • 既存のシャッターをいつ、いくらで取得したか(わかる範囲で)

交換を検討する時期の見極め方は関連記事「シャッター交換の時期・タイミングの見極め方」、店舗や倉庫での管理のポイントは関連記事「店舗オーナー向けシャッター管理のポイント」や関連記事「工場・倉庫のシャッター選び方・管理」もあわせてご覧ください。

まとめ

国税庁の耐用年数表や取扱通達には、「シャッター」と名指しした区分はありません。建物と一体のものとして建物の耐用年数で償却する考え方、建物附属設備の「ドアー自動開閉設備」(12年)や「前掲のもの以外のもの」(主として金属製18年)を参考にする考え方などがあり、設置の状況や工事の内容によって判断が分かれます。

修理費については、20万円未満、60万円未満などの国税庁の判定基準があります。見積書・請求書の内訳を整理したうえで、最終的には税理士や税務署に確認するようにしましょう。

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付録:本記事で使用した専門用語一覧

用語 解説
法定耐用年数 税法で資産の種類ごとに定められた、減価償却の計算に使う年数。実際の寿命とは別のものです。
減価償却 建物や設備の取得費を、使える期間にわたって少しずつ経費にしていく会計・税務の処理。
建物附属設備 電気設備や給排水設備など、建物に付属して機能する設備。耐用年数表で建物とは別に区分されています。
資本的支出 資産の価値を高めたり使用できる期間を延ばしたりする支出。修繕費と違い、資産として減価償却します。
修繕費 壊れた部分を元の状態に戻すなど、通常の維持管理のための支出。その年の経費にできます。
定額法 毎年同じ金額ずつ減価償却する方法。建物附属設備は平成28年4月1日以後の取得分から定額法になっています。

この記事について

執筆・編集:関東シャッターセンター編集部
運営:関東シャッターセンター(株式会社TYシステムサービス)/東京都新宿区高田馬場2-6-3
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お問い合わせ:0120-971-466(24時間受付)

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