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シャッターの基礎知識 約3分で読めます

シャッターの潤滑剤の選び方と正しい注油方法

「とりあえずCRC」はNG。油選びで寿命が変わる

シャッターの潤滑剤の選び方と正しい注油方法

シャッターの動きが渋い、音が気になるといったとき、注油は手軽で効果的なメンテナンスです。しかし、「潤滑剤なら何でもいい」わけではありません。よかれと思って油性のスプレーを使うと、かえってゴムを傷めたり、ホコリを吸着して動きを悪くしたりすることがあります。

本記事では、シャッターに適した潤滑剤の選び方、注油してよい箇所・いけない箇所、正しい注油の手順と頻度までを解説します。

なぜ潤滑剤選びが重要なのか

シャッターは、スラットがガイドレールの中を滑って開閉します。この滑りをよくするのが潤滑剤の役割です。ところが、粘度の高い油性潤滑剤を使うと、粘り気にホコリや砂が付着して固まり、時間が経つほど動きが重くなります。また、ガイドレールや座板に使われているゴム部品に油性の潤滑剤が付くと、劣化・変質を早めてしまいます。だからこそ、シャッターに適した潤滑剤を選ぶことが重要です。

シャッターに適した潤滑剤・NGな潤滑剤

シャッターの注油には、乾いた仕上がりでゴムを傷めにくい「シリコン系スプレー」が適しています。逆に、一般的な油性潤滑剤(いわゆるCRC556などの防錆・潤滑スプレー)は、シャッターの常用注油には向きません。

種類シャッターへの適否理由
シリコン系スプレー○ 適している乾いた被膜でホコリが付きにくく、ゴムを傷めにくい
フッ素系潤滑剤○ 使える場合が多い低摩擦でホコリが付きにくい
油性潤滑剤(CRC等)× 常用は不向き粘りでホコリを吸着、ゴムを劣化させやすい
食用油・機械油× 使わない粘度が高く固着・劣化の原因

※油性潤滑剤は「一時的にサビをゆるめる」用途で使われることもありますが、シャッターの定期注油には残らないシリコン系が基本です。

シャッターに使ってよい潤滑剤と避けたい潤滑剤の図解

注油すべき箇所としない箇所

① 注油する箇所:ガイドレール

主に注油するのは、スラットが走行する左右のガイドレールの溝です。ここの滑りがよくなると、開閉が軽く・静かになります。

② 注意が必要な箇所:鍵穴

鍵穴(シリンダー)には、シャッター用ではなく鍵穴専用の潤滑剤(パウダー系など)を使います。油性スプレーを鍵穴に注すと固着の原因になります。

③ 注油しない箇所:ゴム部品・バランスバネ

座板の水切りゴムなどゴム部品には油性潤滑剤を付けないようにします。また、バランスバネは強い張力がかかる危険な部品のため、自分で注油・調整せず業者に任せてください。

正しい注油の手順

手順内容ポイント
① 清掃ガイドレールのゴミ・砂・古い油汚れを除去布や細いブラシで丁寧に
② 注油シリコンスプレーをレール溝に薄く塗布吹きすぎず薄く均一に
③ なじませる数回ゆっくり開閉して全体に行き渡らせる動きと音が改善するか確認
④ 拭き取りはみ出した余分な潤滑剤を拭く床への垂れに注意

やってはいけないNG行為

  • CRC556などの油性潤滑剤をレールやゴムに常用する
  • 潤滑剤を大量に吹き付ける(ホコリ固着・床汚れの原因)
  • 鍵穴にシリコンや油性スプレーを注す(鍵穴専用剤を使う)
  • バランスバネや開閉機内部に自分で注油する(危険・故障の恐れ)

注油の頻度と、それでも直らない場合

注油の頻度は、使用環境にもよりますが月1回程度の清掃+注油が目安です。砂埃の多い場所や海沿いでは、もう少しこまめに行うと効果的です。

ただし、注油しても改善しない場合は、潤滑不足以外の原因が考えられます。次のような場合は専門業者へ相談しましょう。

  • 注油しても重い・上がらない(バランスバネの劣化の可能性)
  • 巻き上げ時に重い音がする(シャフト・バネの劣化)
  • ガイドレールが変形・サビている
作業員がガイドレールを清掃・点検しているシーン

※関連記事「シャッターが重い原因5つと軽くする対処法」「シャッターの音がうるさい原因と解消法」もあわせてご覧ください。

まとめ

シャッターの注油には、ホコリが付きにくくゴムを傷めにくいシリコン系スプレーが適しています。油性のCRC556などは常用には不向きです。注油はガイドレールを中心に、清掃してから薄く塗布し、数回開閉してなじませるのが基本です。鍵穴は専用剤を使い、バランスバネなど危険な部品は業者に任せましょう。注油で改善しない場合は、部品劣化の可能性があるため専門業者へ相談してください。

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付録:本記事で使用した専門用語一覧

用語 解説
シリコン系スプレー 乾いた被膜を作る潤滑剤。ホコリが付きにくくゴムを傷めにくい。
油性潤滑剤 CRC556などの防錆・潤滑スプレー。粘りでホコリを吸着しやすい。
ガイドレール シャッター両端の縦のレール。スラットの走行を案内し脱落を防ぐ。
鍵穴用潤滑剤 鍵穴専用のパウダー系などの潤滑剤。油性スプレーは固着の原因になり不可。
水切りゴム 座板の下端に付くゴム部品。油性潤滑剤で劣化しやすい。
バランスバネ 巻取りシャフトに付くねじりバネ。自分での注油・調整は危険。

この記事について

執筆・編集:関東シャッターセンター編集部
運営:関東シャッターセンター(株式会社TYシステムサービス)/東京都新宿区高田馬場2-6-3
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