LIXIL(トステム)の電動シャッターが、リモコンや壁スイッチを押しても動かない、途中で止まってしまう。窓シャッターでもガレージシャッターでも、まず「故障かな」と心配になる症状です。ただ、LIXILの公式のよくあるご質問(Q&A)では、電池や電源、ロックのかけ忘れ、停電後の操作など、故障ではないケースも多く案内されています。
この記事では、LIXILの公式サイトで確認できる内容に絞って、電動シャッターが動かないときに利用者が安全に確認できることと、修理を頼む前に準備しておくことをまとめます。操作は商品のタイプや製造時期で違うため、お手元の取扱説明書もあわせてご確認ください。
トステムとLIXILの関係と、商品タイプの調べ方
LIXILの公式サイトによると、株式会社LIXILは2011年に、トステム・INAX・新日軽・サンウエーブ工業・東洋エクステリアの5社が統合して誕生しました。そのため、古い窓シャッターやガレージシャッターには「トステム」の名前が付いているものがあり、LIXILの公式サポートでも「LIXIL・トステムブランドの電動シャッター」として案内されています。
LIXILの電動シャッターは、商品のタイプによって操作や対処の方法が分かれます。公式サイトで名前が挙がっている主なタイプは次のとおりです。
- 窓用:電動・スマート電動(2019年4月以降)、アリーズ・イタリヤ・クワトロ(2019年3月以前)、イタリヤEZ、エアリス など
- ガレージ用:ガレージシャッター(2023年5月以降)、ガレージシャッタークワトロ(2006年1月〜2023年4月)
タイプが分からないときは、商品ラベルで調べられます。公式の案内では、シャッターを閉めた状態で室内側から見て、いちばん下の幅木(はばき:シャッターの最下部の部材)の左右どちらかにラベルが貼られています。
まず確認したいこと(電源・リモコン・幅木ロック)
LIXILのQ&A「窓用の電動シャッターが動かない」では、次のような順で確認するよう案内されています。
| 確認すること | 公式で案内されている内容 |
|---|---|
| 壁スイッチのランプ | 点滅して動かない場合は、安全ロックの作動やシステムエラーが考えられる。タイプ別の対処ページで確認する |
| リモコンの電池 | 電池の残量を確認する(確認方法はタイプごとに異なる) |
| 幅木ロック | 幅木のロックが解錠側になっているか確認する |
| 手動ハンドル | モーター音はするのに動かないときは、停電時用の手動ハンドルが引かれたままの可能性がある |
| 連続での開閉 | 続けて開け閉めするとモーターの保護装置が働く。10〜15分ほど休ませてから操作する |
ガレージシャッターについても、公式Q&Aでは「電源が切れていないか」「停電していないか」「手動の設定になっていないか」を最初に確認するよう案内されています。リモコンで動かない場合は電池交換で確かめます。リモコンの電池については関連記事「シャッターのリモコンが効かない・電池交換の方法」でも紹介しています。
途中で止まる・最後まで閉まらないとき
窓シャッターの場合
公式Q&Aでは、窓用の電動シャッターが途中で止まる原因として、ガイドレール(両側の溝のレール)の中の砂ぼこりやゴミ、停止位置(上下限位置)の設定のずれ、リモコンの「メモリ位置」ボタンの押し間違いなどが挙げられています。ガイドレールの障害物を取り除いて清掃する、取扱説明書の手順でリモコンから上下限位置を設定し直す、といった対処が案内されています。
イタリヤ(PRS仕様)では、幅木が人や物を感知した場合や、幅木ロックをかけたまま操作した場合に止まり、「開」ランプが赤く点滅します。これは故障ではないとされ、公式の手順で解除します。
ガレージシャッターの場合
ガレージシャッタークワトロでは、下降中にシャッターの下の障害物を感知すると、停止したり上に反転したりする仕組みです。まず障害物を取り除いてから、もう一度操作するよう案内されています。途中で止まる場合は過負荷による停止の可能性があり、屋内のブレーカーの入れ直しが案内されています。光電センサー付きのものは、レンズの汚れで誤検知することがあるため、綿棒などで月に1回程度拭くとされています。
シャッターがたるんだ状態で障害物を取り除くとスラット(羽根板)がずり落ちることがあるため、先に巻き上げてから取り除くよう注意されています。途中で止まる症状の一般的な原因は関連記事「シャッターが途中で止まる原因と対処法|電動・手動別に確認ポイントを解説」もご覧ください。
停電のとき・停電後の操作と注意
LIXILの公式Q&Aでは、電動シャッターの多くは停電時に室内側の操作ハンドルを使って手動で開け閉めできると案内されています。たとえば「アリーズ」「イタリヤ」(SRS仕様)では、ハンドルを真下へゆっくり約20mm引くと手動に切り替わり、開閉後にもう一度引くと電動に戻ります。アリーズでは、ハンドルを引いたときにスラットが巻き上がって大きな音がしますが、故障ではないとされています。
注意したいのは次の点です。
- 停電が直ったら、取扱説明書の手順で電動に戻す「停電復帰」の操作が必要。しないと、障害物で反転しない、下の止まる位置がずれる、といったことがあるとされています
- ハンドルが戻らない・引けないときは、無理な力をかけずゆっくり操作し直し、それでもだめなら修理を依頼する
- 落雷のあとの停電では、過電流で基板などが壊れている可能性がある
自分で触らない方がよいこと
公式Q&Aでは、ガイドレールやスラットが変形している場合は、直ちに使用を中止するよう注意されています。製品の落下や重大な故障につながるおそれがあるためです。ご自身でできるのは、電源や電池、ロック・ハンドルの確認、レールのゴミ取りなど取扱説明書の範囲までにし、内部の部品に触る、高い場所で作業するといったことは避けてください。電動シャッター全般の原因は関連記事「電動シャッターが動かない原因」でも解説しています。
修理を依頼する前に準備すること
修理を依頼する前に、次のものを手元にそろえておくとスムーズです。
- 商品ラベルの内容(シリーズ名・品番・製造番号)。ラベルによっては品番や製造番号の表示がないものもあります
- 保証書と取扱説明書
- 症状のメモ(いつから・どの操作で・どう止まるか、ランプの点滅、停電や落雷の有無)
- シャッター全体と不具合の箇所の写真(インターネットでの申し込みでは画像を添付できます)
公式サイトでは、診断の結果異常がなかった場合も出張料と技術料がかかると案内されています。依頼前に確認できることを済ませておくと安心です。メーカーの特徴は関連記事「LIXILシャッターの特徴とよくある修理」もご覧ください。
当社の施工事例と費用の目安
事例ページでLIXIL製と確認できるものとして、20年以上使われた戸建住宅の車庫のLIXIL製軽量電動シャッターが、車と接触して動かなくなった事例があります。開閉機を交換し、下部のスラット5枚と座板(シャッター最下部の部材)を交換、リモコンも取り付けました。当社の施工事例では500,000円(事例069)でした。
開閉機(モーター)のみの交換であれば、当社の目安は工事費込み・税込で、住宅用の窓シャッターが7万円〜、住宅ガレージ・軽量シャッターが9万円〜です。実際の費用は現地確認後のお見積りです。費用の実例は関連記事「窓シャッターの修理・交換費用の実例|モーター交換から一式交換まで」「シャッターの開閉機(モーター)交換の流れと費用|当社の施工事例」でも紹介しています。
まとめ
LIXIL(トステム)の電動シャッターが動かない・途中で止まるときは、①商品ラベルでタイプを確認、②電源・リモコン電池・幅木ロック・手動ハンドルの状態を確認、③ガイドレールの障害物やセンサーの汚れを確認、④停電後は取扱説明書どおりに復帰操作、の順に確かめるのが公式情報に沿った進め方です。ガイドレールやスラットが変形しているとき、確認しても直らないときは、無理に動かさず、商品ラベルと症状をメモして修理を依頼してください。
シャッターの鍵・錠前のトラブルは当社にお任せください。現地調査・お見積もりは無料、即日対応も可能です。まずはお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。
付録:本記事で使用した専門用語一覧
| 用語 | 解説 |
|---|---|
| 幅木 | シャッターのいちばん下にある部材。LIXILでは商品ラベルが貼られている位置でもある |
| 幅木ロック | 幅木部分に付いている錠。かけたまま操作すると停止することがある |
| 停電時開閉機構 | 停電時に室内側のハンドル操作で電動シャッターを手動に切り替える仕組み |
| 上下限位置 | 電動シャッターが止まる上と下の位置。ずれると途中で止まる・閉まりきらない原因になる |
| ガイドレール | シャッターの両側でスラットの動きを案内するレール |
| 光電センサー | 光でシャッターの下の障害物を検知する装置。レンズが汚れると誤検知することがある |
| 開閉機 | 電動シャッターを巻き上げ・巻き下げするモーターを含む装置 |